【終活コラム】vol.03・今から10年後の墓じまいの費用はいくらになるのか?

「墓じまいを考えているけれど、今はまだやるタイミングではない」

という方からのお問い合わせが多数あります。当院でも今年に入って2件、上記のようなご相談が寄せられました。後継者のことを考えると今のうちに墓じまいをしたいけれど、親族やおじやおばが来てくれているので何となく申し訳なくて出来ない…という方も多いのではないかと思います。

そのような方々のために当院で行なっている対策は、物価上昇を予測してある程度多めの金額を預かり金として保管、その後、しかるべき時が来た時に預かり金で精算し、墓じまいから永代供養への改葬を行うというものです。


大切なお金を預かることになりますので、領収書はもちろん、預かり金の目的や内容を詳細に記した文書を交付し、親族や後見人や関係者へも周知するようにしています。この周知がないと大変で、後から知らなかったというトラブルになります。この辺りはエンディングノートなどに記しておくことである程度回避できます。


では、実際に墓じまいの費用はどれぐらいかかるのか見てみましょう。

当院の一般墓地である外柵つきの6㎡墓地(約2×3m)の場合、約35万〜40万円の金額で墓地は更地に戻せます。ただし、石塔の数や重機が入れない場所などはもう少し費用が上乗せされます。本日のご相談者の方の費用は343,200円という見積が出ました。


その金額をもとに、複利計算サイトなどのサービスを用いて計算すると、ある程度の概算が出せます。現在の物価上昇率は2〜3%だとして、元金のところに見積金額を、年数を任意の長さで入力すると10年後の概算が出てきます。もちろん正確に物価を予想できるわけではありませんので、ある程度の目安です。


当院では、たとえば自分の死後数年後に墓じまいをしてほしいというご依頼を受けた場合、上記のような概算の金額に法要や納骨諸経費などの5万円ほどを追加して、5年であれば43万円ほど、10年であれば47万円ほどの金額をお預かりして、墓地に関する死後事務委任契約を行っています。


金利も上昇しつつあり、国債の金利や私たちの日常生活の銀行の預金金利なども0.002%からだいぶ大きく上がってきました。金利のある世界では資産運用などにおいては追い風となりますが、住宅ローンや今後のライフイベントや生活コストなどについては、年数が経てば経つほど注意が必要になってきます。


墓じまいも然り。

予算を優先して今行った方が良いことなのか、数年先に行うべきか。あるいは自分の死後に誰かに託して改葬費用を預けるか、など、物価や親族関係や家族の意見を総合的に考えて答えを出していく必要があります。意見の相違があると思わぬトラブルになることもあるので、当院でのご相談の場合は慎重に事を進めることを大切にしています。


終活はこれからも新規参入が多くなり、ビジネスのための墓じまい代行サービスなども台頭してくるでしょう。くれぐれも焦らず慎重に、複数の専門家や親族や寺院などの相談をもとに検討することが肝要です。永代供養をご検討の方や他の墓所からの墓じまいでの移動をお考えの方は、お気軽にご相談ください。FP資格を所有する住職が、一人一人の人生に向き合いながらお答えいたします。

合掌

2級FP技能士・安洞院住職 横山俊顕


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またまた余談ですが、最近お寺に現れる「くるみもち」(と勝手に名付けている猫)に、日々少しずつ近づけるようになっています。

今日はここまで近づいてシャッターを切れました。

いい面構えをしていますね。

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