文知摺観音普門院境内には観音堂前に2本の大杉があります。推定樹齢は450年、松尾芭蕉がこの地で歌を読んだ頃には既に古い地図にも目印として記されています。今回、この杉の木の内部が空洞化してしまい、倒壊の危険があることから現在調査を進めています。
11月24日、普門院世話人と関係業者の方が集まり、現状の報告と今後の伐採の計画について話し合いがなされました。安洞院でも樹木の伐採を依頼している大盛木材の大波社長によれば、根元付近の内部が大きく空洞化しているとのこと。下部の小さな穴からカメラを入れて撮影しました。
お大人の手が入る穴から撮影すると、木が腐ったものが散見され、上部は写真のとおり大きな穴が空いていました。予期せぬ地震や強風による倒壊の危険もあります。
このまま放置もできないため、大雪が降る前、年内の早い時期に杉の木を伐採することになりました。予定では12月16日(木)午前8時に安全祈願の法要を行い、3日間ほどの予定で作業に入ります。往時の歴史を見守ってきた古木だけに、残念ですが安全を第一に考えました。
伐採した杉材は数ヶ月乾燥させ、痛んだ古い伽藍の修復に使用する予定です。
写真は境内の三十三観音堂、2月13日の地震で被害が出ており、内部の老朽化も進んでいます。まずはこの建物の修繕に入るにあたり、市の文化財関係者との協議を経て、工事が計画される予定です。
引き続き、こちらの進捗状況も追ってお知らせをいたしますので、歴史に残る古木の写真をしっかりと記録し、後世に伝えるような形にしたいと考えております。
関係者の皆様、ご多忙の中ありがとうございました。
余りの杉材で、何か記念になるようなものも作りたいと考えております。
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