「祈りの丘さくら」の開苑に伴い、個人の生前契約や葬儀からの縁での契約のほか、既存の墓地から先祖代々を引っ越す方も増えてまいりました。その場合、単純な人数での計算だと永代供養の費用も相当なものになってしまうため、当院の永代供養では「33回忌を過ぎている場合は複数人でも1人とみなす」という特例を設けています。
(画像:申込のしおりより「申込の範囲」)
33回忌を過ぎた方々は「先祖代々」という扱いになり、祈りの丘さくらの墓誌板には個人名ではなく「⚪︎⚪︎當家先祖代々之精霊」という内容で1行にまとめられます。これは墓誌板のスペースの都合上のためですが、お寺の過去帳の方には先祖代々すべての記録を転記し、保存しています。
最近は明治・大正・昭和よりも古く、江戸時代からの先祖の記録をお引越しする方も増えてきました。受け入れの際は一人一人、俗名・戒名・命日・享年を一字一句正確に書写しております。このような先祖の記録は保存を怠ってしまうと、災害などによりあっという間に途切れて消失してしまいます。東日本大震災の際も、ご相談が多数寄せられました。
(画像:第一位牌堂)
永代供養に申し込まれた方々の記録は、第一位牌堂の永代供養位牌に入り、防火金庫に保存する過去帳に加え、暗号化したデジタルデータとして複数台のディスクに同時バックアップを取り管理しています。先祖代々の記録は私たちの礎を築いてくれた宝、大切に守ってまいります。
(画像:第一位牌堂の永代供養位牌)
お寺にお参りの際は、正面の地蔵菩薩の前に祀られた永代供養位牌に手を合わせていただきます。お盆やお彼岸には多数の方々が墓参に合わせて参拝されている場所です。
以上、今回はよくご質問をいただく内容の一つ、先祖代々を永代供養にする場合について、ブログ記事を書きました。「永代供養」といっても、その実情はお寺それぞれにやり方がありますので一概に説明することはできません。
遺骨の扱い、過去帳の記録など、どのような形で供養をするのか、納得がいくまで確認することが大切です。当院では先祖代々の記録は大切に保存し、末代まで伝承していく宝として守っていくことを信念としています。ご不明な点やご質問はお電話やお問い合わせフォームからお寄せください。
住職
0コメント