昨年の照明リノベーション工事から内陣の彫刻まで、多数の手が入ってきた当院の本堂にて、いよいよ最後(…と思われる)の工事が入りました。画像のブルーシートの上にあるものは、本堂の須弥壇(しゅみだん:ご本尊前のお供えなどを載せる高い場所。仏教の信仰のシンボルである須弥山をモデルにしている)上の雛壇です。
今回は彫刻工事を受けて、彫刻がよく見えるように雛壇の高さを調整するというこだわりの工事の一つでした。従来の雛壇の高さではせっかくの美しい彫刻が半分隠れてしまい、それをしっかりと見せるための工事が行われました。
須弥壇の上の雛壇と階段を外した図。
この形になるのは平成27年の住職就任の大法要である晋山結制法要以来です。普段の法事の時には見られない光景です。
外した雛壇を本堂の正面に移動し、天板を外して高さを調整していきました。
しかしながら、作業を始めてみると各所に歪みが発覚。天然の木材ゆえ、経年によって水平が狂ったり、棚板が反ったりしてしまい、どこかを合わせようとするとどこかが乱れてしまうという、堂々巡りになってしまいます。
熟練の職人さんの勘と技術によって、うまく高さを微調整しながら、本堂の須弥壇の上に雛壇が戻されました。
しっかりとご本尊の下部の彫刻がスポットライトに照らされ、重厚かつ質実剛健な雰囲気がご本尊様を支えて見えるようになりました。雛壇の設置もうまく完了し、早速翌日から法要のために使用されます。
小さなこだわりですが、このような職人さんの技や心がお参りする方々を陰ながら静かに支えてくれています。次回ご来寺の際はぜひご覧ください。
今回の工事については、本堂を建設していただいた地元の宮大工・工匠店八木澤の石井さん・瀧さんのお二人に大変お世話になりました。
末代まで大切に護持してまいります。
安洞院
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