本堂の大規模な照明リノベーション工事が完了、続いて客殿しのぶ会館の照明リノベーション工事に着手しました。本堂の新しいシステムを組むにあたって使用しなくなったスポットライトが多数あったので、それらを全て再利用しました。
客殿の課題は2点。
①玄関ロビーの照明が不足している。
②家族葬の祭壇を設置した時の照明が若干足りない。
十分と言えば十分な設備でしたが、本堂の照明工事のノウハウを活かし、電気屋さんと一から設計を考えて工事が始まりました。
玄関のロビーは茶色の格天井(ごうてんじょう:格子状に四角い枠で切られている構造の天井)でしたので、枠に沿って黒のライティングレールをコの字型に設置しました。さらに、こちらからは何も伝えていなかったのですが、職人さんたちがシルバーのネジの部分を黒いマジックで一つ一つ丁寧に塗ってくれていました。
これは以前にも本堂の照明で何度もやり取りしてきた内容。さりげなく小さな部分への気遣いをしてくれる心意気には泣かされます。
主題を活かし、アート、展示、人の座る場所の卓上、など、角度調節可能なスポットライトで必要な部分を照らしていきます。スポットライトには照射角があり、幸いなことにこちらのライトは25度前後の集光タイプのライトでした。しっかりと主題を浮かび上がらせていきます。
また、画面奥に見える巨大な彫刻。よく皆足を止めてくださる、太いケヤキをくり抜いて作った龍の彫刻です。こちらは当院の檀家でもある仏壇のふくば様の故・羽田勝雄会長が寄贈してくださったものです。こちらも照明の影になっていたので、2方向からスポット照明を当てて彫刻が美しく見えるようにしました。
寺院の玄関はお寺の顔である。
父である前住職が昔からよく言っていた言葉です。私も20代の頃はよくわかりませんでしたが、今はとてもよく分かる気がします。
式典や会食でお招きをいただいたホテルのロビーや、美しいギャラリーの玄関を抜けたロビーなどで息を呑むような光景に出会った時、人を迎える美的感覚というものに深く思いを馳せています。
明日には床面のワックスがけの作業が入り、奥のスペースにはゆっくりと腰掛けながら書物や雑誌を閲覧できるイスなどを設置していく予定です。
お彼岸にお参りの際、会費の支払いや御朱印の待ち時間にもご活用いただけます。また、現在は郷土ゆかりの版画家・齋藤清の版画を中心に展示していますが、季節やコンセプトによって展示内容も変えてまいります。どうぞお楽しみに。
まずはロビーの工事完了、次に広間の祭壇スペースのリノベーションに入ります。
たかが照明、されど照明。
奥が深いですね。
住職
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