タイトルと画像の通り、倒木の危険もあることから境内のケヤキの大木を伐採しました。安洞院では長くお世話になっている大盛木材さんのお世話になり、職人総出でのクレーン車を使った伐採が行われました。六地蔵のすぐ隣にある、樹齢約200年の大木でした。
画像:クレーンを使用した伐採のようす
一度に倒せないため、上から何段かずつに分けて木を切っていきます。
伐採されたケヤキは、根元付近の太い部分から約4メートルの木材を2本、境内に寝かせて保存することになりました。これから約1年間、雨風に当てながら乾燥させ、その後は任意の大きさに製材してから屋根を被せて乾燥と保管。木の暴れや乱れが数年経って落ち着いた頃に、職人さんの手で新たな家具や仏具に生まれ変わる予定です。
ケヤキはどっしりと重く頑丈な材質で、寺院では仏像をはじめ多くの仏具に用いられます。木材の様子を見ながら、安洞院の歴史を伝える大切な財産として、次の世代に引き継いでいきたいと考えております。
安洞院のSNSにて今回の伐採を投稿したところ、ある方から素敵なコメントをいただきました。「200年生きた木は、材としても200年生きる」。宮大工、西岡常一棟梁の言葉です。
時間や労力、もちろんお金もかかる事業ですが、こういう物語を伝えていくことが命を使わせていただく大切な役割だと考えております。山門付近の駐車場に寝かせて保管してありますので、お時間があればぜひご覧ください。
住職
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